今年のゴールデンウィークはいかがでしたか? 大型連休の風物詩である「全国の高速道路の渋滞」は最大でも10㎞以下、高速道での交通死亡事故はゼロだったとか。「新型コロナウイルスから命を守る」外出自粛が、不幸な事故からも命を守る結果となっていますね。ちなみに5月8日付の東洋経済オンラインによると、乗り物酔いなどを防ぐ「鎮うん剤」は前年同期比で22.2%と8割減だったそうです。

こうした外出自粛による成果か、日本ではPCR検査による感染者の報告数は減少傾向にあります。大阪では独自の自粛解除基準「大阪モデル」を発表し、経済活動の再開へ向けた達成目標を明示しています。

 

そして新型コロナウイルス「COVID-19」の発祥地とされる中国では、さまざまな見方をされているものの、一応の収束に向かっている模様です。当然、最初の流行地ですので、そのぶん治療方法などの研究も先行し、さまざまなアプローチで対コロナ戦略を行っています。その中で、なんと水素ガス吸入療法も取り入れられているのです!

3月3日、中華人民共和国国家衛生健康委員会が発表した「新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン(試行第7版)」には、一般治療の中に『必要に応じて経鼻カニューレ、マスク、高流量鼻カニュラ酸素療法などの有効な酸素療法を行う。条件があれば酸素と水素の混合吸入治療を行なう』との記載があります。この中華人民共和国国家衛生健康委員会は日本における厚生労働省に相当し、健康と衛生を担当する国立機関です。日本ではようやく小中高の休校が開始された(3月2日)頃には、すでに中国では水素ガス吸入が治療に取り入れられていたということになります。

水素ガス吸入療法は、その対象は違うものの日本でも取り入れられています。そうです、当コラムで何度もお伝えしてきた通り、心停止後症候群を対象とした治療です。また、腫瘍免疫専門医として末期がんの治療に携わる赤木純児医師も「水素ガス免疫療法」で大きな成果を上げています。

この赤木医師が昨年9月に上梓した著書『水素ガスでガンは消える!?』によると、夜の一定時間、水素ガスを吸入すると、翌朝の呼気計測から多くの水素が体に蓄積されていることがわかったそうです。赤木医師は水素に副作用や過剰摂取の悪影響がないとした上で、「現存する物質の中で一番小さな分子なので、不要なものは身体から抜けていく」ものの「肺の奥には残っているのではないか」とし、「常時これだけの水素が体内にあるとしたら、体内を酸化させてさまざまな病気を引き起こす悪玉活性酸素の除去も進み、その結果、免疫が高い状態を維持できるのではないか」と分析しているのです。

もちろん、これらは新型コロナウイルス感染症の治療には関係なく、参考までに引用したものです。しかし私たち人間は肺が「肺」として独立して呼吸をしているわけではなく、脳が「脳」だけで考えているわけでもなく、心臓が「心臓」のみで鼓動しているわけでもありません。体はすべて繋がっていますから、がん治療にも応用される水素ガス吸引療法が免疫力を高めるものであるのなら、がんに限らず健康体の免疫機能にも影響があると考えていいはずです。

 

ここにきて、日本ではアメリカのギリアド・サイエンシズの開発した抗ウイルス薬「レムデシビル」が国内初の新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認されたほか、富士フイルム富山化学「アビガン」の5月中の承認をめざしていると報道されています。また、中外製薬「アクテムラ」の国内治験も実施も発表されました。

特効薬があるというインフルエンザでも毎年多くの人が亡くなりますから、人類とウイルスの戦いが「終息」することはないのかもしれません。しかし治療薬の開発や水素ガス療法などである程度ウイルスをコントロールし、事態を「収束」させることは可能です。そしてその時期は着々と近づいてきています。

 

がん罹患の主な原因としてストレスが挙げられるのは周知の事実。それだけ、ストレスは身体によくないのです。無事に新型コロナウイルスを避けることができても、外出できないストレスや目に見えない菌との戦いのストレスで体を悪くしてしまっては元も子もありません。

 

免疫力アップには、十分な睡眠とバランスの良い食事、ストレスのない生活です。ときには水素のチカラも借りて、この緊急事態を乗り越えましょう。

 

 

日本医師会「中日友好病院からの情報提供」

http://dl.med.or.jp/dl-med/kansen/novel_corona/covid19_g20200122.pdf