アトピー性皮膚炎でもっとも注意しなくてはいけないのが皮膚のバリア機能である、ということはこのブログでも繰り返し触れてきていますが、そのバリア機能を低下させてしまうのが乾燥です。なぜならバリア機能というのは皮膚表面の保湿性といってもいいからです。そのため、バリア機能を維持・向上させるためには、うまく保湿剤を使うことが有効です。自分にあった保湿剤を使うことによって、ステロイド剤の使用量を抑えることもできるわけです。

さて、保湿剤を選択するときですが、冬であったり、夏であったり、そういう季節性ということを考えることは大切なことです。例えば汗をかくことが多い夏に、べたべたするものを塗りたくっていると、それは逆に菌が繁殖する原因になったり、肌がかぶれてしまう原因になったりしますから、夏にはべたつかない乳液タイプのものを選ぶとよいでしょう。そして汗もかいてしまったら放置せず、やさしくこまめにふき取ることが大切です。肌を清潔に保つこともバリア機能の維持には重要だからです。もちろん、できるだけ汗をかかないような工夫をすることも大切ですね。

ところで、アトピーに使う保湿剤にはどういった種類があるのでしょうか。それは大きく分けて3つの種類があります。具体的には、ワセリン系、ヒルドイド、尿素があります。ワセリン系は、それ自体に水分を補う機能はありませんが、肌の水分の蒸発を抑えるという機能があります。分かりやすく言うと、油の膜を張ることによって、水分の蒸発を防ぐわけです。そして純度が低いものから順に、ワセリン、プロペト、サンホワイトがあります。純度が低ければ、肌の特性によっては、かゆみが出る人もいますから、その人の肌に合わせて純度を選ぶようにします。

ヒルドロイドは保湿効果を持続させるへバリン類似物質というものを主成分としており、尿素は、保湿効果のみならず、硬くなった角質を溶かし除去する効果もあるといわれています。こちらも、その人の肌の特性に合わせて、刺激にならないように種類を選ぶようにします。

 

その他にも、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分は有名ですね。ちなみにセラミドというのは天然保湿因子と呼ばれていますが、この保湿因子というのは、皮膚の表面において水分の維持など調整を行うたんぱく質のことです。最近ではセラミドだけでなく、フィラグリンという保湿因子も知られています。このブログでも触れてきましたが、皮膚のバリア機能が弱い人というのは、この保湿因子に何らかの異常がある体質の場合が多いといわれています。ですから、自分の肌の特性を知ったうえで、うまくケアしていってあげることが重要ですね。