以前、『認知症専門医が注目する食品成分』としても紹介した「クルクミン」もポリフェノールの一種。ウコン(=ターメリック)の根っこの黄色の素「クルクミノイド」の成分の一つです。天然色素としては、たくあんなどの着色に用いられることがあるそうです。

近年は二日酔い対策素材として身近なウコンは、大きく分けて「秋ウコン」「春ウコン」「紫ウコン」の3つに分類され、特に「秋ウコン」にクルクミンが多く含まれているのだそうです。肝臓を保護する作用ほか、抗酸化作用や抗炎症作用、消化不良の改善などのほか関節リウマチ対策として、あるいはまだ日本での実用には遠いものの抗がん作用なども注目を集めています。

まずは特に有名な肝臓保護作用について。クルクミンは解毒機能を高めるという特性があり、マウス実験によりダイオキシンによる肝機能障害がクルクミンの投与によって改善されることが報告されています。またクルクミンには胆汁の分泌を促進する働きもあり、肝臓から分泌される消化液である胆汁が、すい液に含まれる消化酵素の作用を活発にして脂質とタンパク質の消化をサポートしてくれます。

以上の働きが、二日酔いや悪酔いの原因の一つとも言われるアセトアルデヒドの代謝を促し、アルコールを楽しんだ翌朝もすっきりと目覚めることができるのです。

ポリフェノールは活性酸素を抑制する抗酸化素材で、それはクルクミンも同様。ですから美肌素材としても活用されています。なんとインドでは化粧品の成分としても用いられているそうですよ。

また最近は大阪大学歯学部の研究により、歯周病の主な原因菌であるPg菌の増殖や歯垢等の形成をそれぞれ抑制することも報告されていて、歯磨き粉として製品化もされています。クルクミンは認知症の原因の一つとされるアミロイドβの蓄積を防止する力も持っていますから「歯周病と認知症」対策の両面で、たいへん頼もしい素材と言えそうです。

 

さらにクルクミンは腸管免疫機構を適度に活性化するという働きも明らかになっており、免疫調節作用についても期待が高まっているそう。アンチエイジング、健康長寿はもちろん、この不安な時代を乗り切るキー素材ともなる可能性を秘めているのがクルクミンなのです。

日本の食生活で簡単にクルクミンが摂取できるといえば、カレーかアルコール摂取前の栄養ドリンクくらいでしょうか。日常生活でクルクミンを多めに摂ろうと思っても、難しいかもしれません。しかし、忙しい時にパッと作れて食べられるカレーは、子どもも大人も大好きな庶民の味方。糖質の摂りすぎには気をつけつつ、日々の献立に積極的に組み込んでみましょう。