植物由来の抗酸化物質シリーズ第4回目はイソフラボンです。イソフラボンはマメ科に多く含まれますが、日常的に摂取可能な食材としては「大豆」のみとされ、機能性表示食品制度開始以降、骨の成分維持に役立つ『大豆イソフラボン』関連商品を目にする機会も多くなりました。

 

イソフラボンは、女性ホルモンとも呼ばれる「エストロゲン」と似た作用を持つ成分。女性らしい体つきや若々しさを維持するサポートしてくれます。加齢によりエストロゲンの分泌量が減少すると、ホルモンバランスが乱れて更年期障害へとつながってしまいます。そしてこのエストロゲンの減少によって、骨粗しょう症や動脈硬化などのリスクも高まるため、エストロゲンに似た働きを持つ大豆イソフラボンを積極的に摂取しようと言われているのです。

このほかエストロゲンは、卵巣や子宮など女性特有の臓器を整えたり、自律神経を安定させたり、髪のつややハリを保ったり…と女性を強力にサポートしてくれます。また、エストロゲン投与によりアルツハイマー病の進行を抑制した研究もあることから、脳機能への働きのほか、近年はがん予防素材としても期待されています。

一方でエストロゲンの働きを弱める作用があるのも、大豆イソフラボンの面白いところ。例えば乳がんなどがん細胞の発育をホルモンが促進している「ホルモン依存性がん」に対しては、イソフラボンが抑えてくれるのです。エストロゲンを作り出すというよりも、足りなければ補充し、多くなれば抑制するという優秀なコントロール機能があるようです。

 

ただし、大豆イソフラボンはそのまま体に取り込んでも、上記のような機能は期待できません。摂取した大豆イソフラボンを腸内で「エクオール」に変換できるかがポイントだそう。エクオールに変換するとエストロゲン受容体に結合しやすくなり、エストロゲン様の効果を体感しやすくなります。ところが大豆イソフラボン→エクオールへの変換がきちんとできるのは日本人の半数以下との指摘もあります。

ではどんな人がエクオールを産生できるのでしょうか。実は大豆食品を毎日食べている人は、あまり食べない人と比べて、倍以上もエクオール産生者がいるそう。このほかにも十分な睡眠時間、非喫煙者、毎日の運動、食物繊維の適切な摂取などが、エクオールを作り出すことが可能な人に多く見られる生活習慣とのことです。

 

自然由来なので、作用はとても緩やかかつ優しいもの。例えばサプリメントや大豆イソフラボン含有の健康食品については、その製品ごとに当然ながら決められた摂取量上限を守ることが大切です。しかし豆腐や納豆、煮豆、味噌など伝統的な大豆・大豆製品は日常生活において長い食経験があり、「これらの大豆食品を食べることによる大豆イソフラボンの健康への有害な影響が提起されたことはなく、心配する必要はありません」と厚生労働省ホームページに明記してあります。

腸内環境の改善にもぴったりの発酵食品である納豆や味噌、ダイエットにもおすすめの豆腐や煮豆。日本人の食生活に馴染みの深い大豆を、積極的に食べましょう。