今回はタンニンについてのお話です。前々回の「カテキン」(https://sanoh-corp.jp/post-1159/)で少し触れましたが、健康にいい成分として古くから親しまれてきたお茶のタンニンは、現在では食品や健康食品だけでなく、医薬品やコスメなどさまざまな分野で活用されています。日本で最も摂取されているタンニンは、実はお茶のタンニンかもしれません。

タンニンはコーヒーも含まれるほか、木の樽を使って製造されるワインやウイスキーにも、木樽から溶け出したタンニンが含まれます。もちろん日本酒も同様。醸造時の変質を防ぎ、色や香り、味を豊かにするというチカラもあるんですよ。

このほか利用されているタンニンは柿渋のタンニンが有名。渋柿の果汁を発酵させて、塗料や染色剤、防腐・防水材などとして使用されており、食品としてだけではなく、私たちの生活に浸透しています。

タンニンには、抗酸化作用による動脈硬化など生活習慣病予防のほか、たんぱく質を変性させて血管を収れんさせる効果があるため、開いた毛穴を引き締めたり、メラニンの産生を抑制したりと女性に嬉しい肌の引き締めや美白といった美容効果などがあります。また腸の粘膜を刺激して引き締める収れん作用で、下痢の改善にもつながるとのことです。

ただしタンニンは、人体にとってとても重要な「鉄」と結びつき、タンニン鉄となって吸収しづらくなってしまうという特性があるそう。抗酸化物質だからと言って、100%体に有用ということはないのです。

そのため、野菜・穀類などが中心の食事の際は、なるべく食後のコーヒーや緑茶を避けるのが無難です。お茶であればタンニンの少ないほうじ茶や麦茶などを選ぶようにしましょう。なお、そもそも非ヘム鉄は通常でも極めて吸収されづらいという特徴がある鉄です。「鉄の摂取」を目的とするなら、レバーなどを食べるほうが効率がいいそうですよ。

 

特に女性は貧血の人が多く、十分な鉄の摂取が必要とされています。タンニンには女性が喜ぶ作用がたくさんありますが、食べ合わせ・飲み合わせには十分に注意しましょう。

 

オーソモレキュラー栄養医学研究所

国立がん研究センター

https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/nutrition_management/info/seminar/recipe/recipe165.pdf