「IT化」という言葉自体が、すでに時代遅れにすら感じる昨今。ようやくハンコをなくすという議論をしている時点で「日本は遅れている」のは重々承知のうえですが、今年に入り東京地裁など一部の裁判所にて「ウェブ会議等を活用した争点整理」が運用され始めているとのことで、ようやく公的機関の重い腰も上がったのでしょう。

私たちが身近な業界は、医療・ヘルスケアや美容。ヘルスケアのIT化はウェアラブル、健康・食事管理のアプリ、医療機関の電子カルテや地域包括ケア対応の情報共有システムなど、さまざまなものがあります。一方の美容業界は? ということで、今回は美容業界のIT化について調べてみました。

美容業界といえば、美容院やサロンなどは「IT化」のかなり初期から、インターネット予約を導入していたというイメージがあります。従来は電話でしていたことを考えると、予約サイトなどでメニューを見て概算の料金もわかるのは便利ですよね。このほか化粧品メーカーなら、以前にもご紹介したLINEを活用した肌診断ツールなどもあります。

 

そして最近びっくりしたのが「TeleBeauty」(テレビューティー)というサービス。これは「Snap Camera」というアプリを通してZOOMなどのテレビ会議をつなげば、ノーメイクなのにきちんとメイクをしているように見えるんです。実は2016年に開発されて運用されてきましたが、2020年より「Snap Camera」で新たなフィルターの提供が始まったそうです。コロナ禍もあってテレワークとなった人も多い中、こうした機能はとてもうれしいですよね。

やり方は簡単。「Snap Camera」でなりたいメイクを選ぶだけ。ZOOMなどの会議システムのカメラを「Snap Camera」にしておけば、その日の気分に合ったメイクフィルターで、誰が見てもカンペキになります。メイクの色味などは資生堂の人気アイテムを使用しているので、まずはお試し感覚で使えるのもポイントです。

せっかく自宅にいるのだから化粧をせず肌を休ませたり、メイクオン・オフの時間を有効活用したり。「ZOOM飲み」も、万が一酔って寝てしまっても、メイクを落とし忘れることはありません。「IT化」というと、イコール便利という意味にとらえられがちですが、資生堂の提案する「新しいメイクの楽しみ方」という一面も非常に大きそうです。

ご高齢の方にメイクを施して心から元気になってもらうという取り組みもありますが、これならメイクの腕がない介助者でもスマホを向けてあげるだけ。健康・食事管理などとも密接な関係のある美容とヘルスケア。両者は親和性が高いので、こうした相互で使えるIT化であれば、より多くの人をサポートできる「神ツール」となりそうです。10年前なら考えられなかったサービスがどんどん出てくる現代。今後どんな美容IT化が話題になるのか楽しみですね。