今日はなんの日? を調べると、全世界で1年365日すべてが記念日です。本日は、日本OTC医薬品協会により制定された『胃腸の日』。「胃に(12)良い(11)日」の語呂合せで、胃腸へのいたわりの気持ちをもってもらうとともに、胃腸薬の正しい使用方法や胃腸の健康管理の大切さなど啓もうしていくことが目的だそう。

 

そんな『胃腸の日』にあわせて行われたヒューマン・データ・ラボラトリ株式会社による胃の不調を知るための2000人対象アンケートでは、緊急事態宣言以降のいわゆる「コロナ禍」でなんと41.3%の人がいの不調を感じていると回答。20代男性・30代女性に多く、「太っている傾向」にあることも判明しました。「短気・心配性・几帳面・せっかち・頑固・気が弱い」が不調を訴える人の主な性格の特徴。多くの人がイメージする「胃が悪い人」の気質であることもわかりました。

そして胃がん最大の危険因子とされる「ピロリ菌」についても調査。現在、クリニックでも簡単にピロリ菌除菌を受けることができますが、いまだ約4人に1人が「ピロリ菌自体を知らない」という結果になりました。除菌は疾患発症リスクを下げることができると言われていますが、無事除菌を終えたあとも定期的な検診も重要です。しかし、除菌後約6割の人が「もう大丈夫」と安心して受診していないことも明らかになりました。

 

ここまでは「胃」の話でしたが、今度は「腸」。腸活という言葉もパソコンで一発変換できるようになった昨今、腸内環境を整えることを意識した食生活を送っている人も多いでしょう。腸内環境はうつ病や自閉症などとのかかわりがあると言われていますが、同様に認知症とも深い関係があることがわかりつつあります。

国立長寿医療研究センターの研究によると、認知症患者とそうでない人の腸内細菌叢の組成について調べたところ、認知症の人はそうでない人に比べて、糞便内のバクテロイデスが少ないことが判明。バクテロイデスはこれまで日和見菌とされてきましたが、腸管免疫で大きな働きをすることが判明しており、現在注目を集めている腸内細菌。バクテロイデスが多い人は、そうでない人に比べて認知症罹患率が約10分の1なのだそうです。

バクテロイデスを増やすには、まずは食物繊維をしっかり摂取ことが必要です。そしてバランスのよい食事と規則正しい生活、これが腸内環境を整えるためにもとても大切なこと。腸内環境が精神面にも大きな影響を与えると言われていますので、ストレス発散の場がないコロナ自粛中には、特に重要な取り組みになるでしょう。胃の不調を起こす人の主な性格どおり、精神的なストレスもその大きな原因となります。腸内を整えることで、胃の不快感も軽減できるかもしれません。

「今年の忘年会は軒並み中止」という人も多いでしょう。コロナのせいで残念ではありますが、いつも年末に酷使してきた胃腸をゆっくり休めるチャンスです。胃腸の日をきっかけに、あらためて胃腸をいたわりつつ、将来に向けた疾患予防への取り組みを始めましょう。