小さい頃から嫌というほど言われてきた「帰ったら手洗いとうがいをしなさい」。これまでの人生で最も丁寧に手洗いした1年が2020年になるとは、年が明けたときには思いもしませんでした。そして、それに加えて「手指のアルコール消毒」です。コロナ以前は自宅に消毒薬を置いている家庭は少数派だったかと思いますが、現在は多くの家に置かれているのではないでしょうか。

肌の強い人はそれほど気にならないと思いますが、実は肌が繊細な人はハンドソープを使った手洗いや、アルコールによる手指消毒を頻繁に行っていると、手荒れがひどくなってしまいます。これは新型コロナウイルス感染症に限ったことではありませんが、手荒れがひどくなると細菌が手に定着しやすくなるだけでなく、角層バリア機能が低下し血液媒介感染症のリスクも高くなってしまうのです。そして、乾燥してはがれた皮膚が空気中に舞うことで汚染につながることもあります。

とはいえハンドソープを使用してこれまで以上に丁寧に手を洗い、さらに殺菌効果のあるアルコール消毒をすれば手荒れは避けられません。ですから、手洗い・消毒のあとはしっかりとハンドクリームで保湿する必要があります。まずは手を丁寧に洗ったら、しっかりソープを洗い流してきちんと水分をふき取ります。水分が残っていると消毒薬の濃度が薄まり、効果が低下してしまうそう。水分がなくなってから消毒薬を手に塗り込みます。スプレータイプであれば短時間で手が乾きますので、その後はハンドクリームで保湿です。基本中の基本を守ることが最大の手荒れ対策になります。

ただし、やはり石鹸と消毒薬は肌の弱い人にはつらいもの。例えばそれほど手が汚れていない状態であるのなら、無理に手洗いをせず消毒薬だけにするなど、少しでも皮膚への負担を少なくしてあげるのもコツ。また、寒い時期にはつらいですが、冷水で洗うのも手荒れ防止には大切なこと。温水だと必要以上に皮脂が流れて行ってしまうため、うるおいがなくなってしまうからです。

 

先日、花王の研究で高い抗菌能力がある「手汗」があることがわかりました。なんと手指に大腸菌を塗布して3分後、大腸菌を消滅させる「手汗」を持つ人がいるというのです。どうやら手汗の乳酸が関与しているようですが、手汗の量や乳酸の量は関係なく、バリア機能には個人差があるそうです。このバリア機能が解析できれば、ハンドクリームなどにも応用できるのだとか。そうすれば消毒薬による手荒れともサヨナラできるかもしれませんね。

2021年も引き続き必須となるコロナ対策。手荒れを防止することは、感染症対策にもつながります。冬は毎年手荒れがひどい…という人は、今からしっかりと対策をとって手荒れ防止に努めましょう。