最近では当たり前になった「糖質制限ダイエット」。白米やビール・お酒を制限したり、砂糖などを使用したスイーツを我慢したり、“やり方”は皆さんご存じですよね。理屈では「血糖値を上昇させる糖質を制限することでダイエットにつながる」……のですが、それでは「血糖値」はどうダイエットと関係するのかと問われると、「???」となってしまう人も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人(笑)。そこで今回はダイエットと血糖値がどのように関係するのかを調べてみました。

血液中に含まれるブドウ糖の濃度である「血糖値」は、最近よく聞くワードです。トクホや機能性表示食品の中でも血糖値対策商品は多く、テレビCMなどでも流れていますよね。血糖値は食事量やその内容、運動、ストレスなどにも影響を受けながら1日の中で常に変化しています。

 

血糖値で一番注意しなければならないのが乱高下。空腹のときにたくさんの糖質を含む食事をすると血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌されます。その際、糖は筋肉のほか脂肪細胞にも取り込まれて蓄積されるからです。そして大量のインスリンは血糖値を急降下させるので、さらに食欲が引き起こされてしまうそう。脂肪を蓄える能力の低い人はアディボネクチンと呼ばれるインスリンの効き目をアップさせる物質の量が減って、インスリンの効きが悪くなることもあります。そうなると追加でインスリンが出るようになり、より脂肪がため込まれやすくなるとのこと。

ここでポイントなのが摂取した糖は、「筋肉」と脂肪細胞に取り込まれること。運動時、筋肉は大量のエネルギーが必要なため、そこで消費してくれるのです。さらに筋収縮を伴う運動は、インスリンがなくても筋肉が糖を取り込み、血糖値を下げてくれます。

糖を消費するために効果的なのは、食後30分から2時間後までの間の運動。特にウォーキングや階段昇降など、大きな筋肉のある「太もも」を使う有酸素運動がおすすめです。ランチから戻るときは階段を使うなど、日々の生活で工夫しながら上手に糖を消費しましょう。そして筋肉が大きければ大きいほど糖を取り込むため、無理なカロリー制限などで筋肉を痩せさせてはいけません。筋力トレーニングに励むことで血糖コントロールがしやすくなります。

さらに食べ方にも工夫をすると血糖値の上昇を緩やかにすることができます。食事の好みやライフスタイルはさまざまですから、「どうしても糖質を控えるのが難しい」という人もいるでしょう。そういう方は、血糖値の上がる食べ物を“食事の最後”に食べましょう。例えばサラダや小鉢、メインのお肉を食べてから、白米を食べるなど。すでに満腹感もあるので過食を防いでくれます。また早食い、極端な空腹からの食事だと血糖値も急激に上がるのだとか。子どもの頃よく言われた「30回噛む」を今一度思い出し、なるべく規則正しい時間に食事をとるようにしてください。

実は血糖値の高低だけでは、太りやすさはわかりません。というのも、インスリンの働きによって左右されるため、インスリン分泌量や効き目に問題があると、糖をエネルギーとして利用できず、脂肪やたんぱく質を分解していくため、逆に痩せていくこともあるそうです。一方で脂肪細胞に脂肪をためるのが得意な人もいて、そうした人たちは100キロ、200キロと巨漢になっても、血糖値に異常がないことも。人体って本当に不思議ですね。その逆に、スリムなのに血糖値が高い人も当然にいるので注意が必要です。「痩せているから大丈夫」ではなく、健康診断で指摘を受けたら精密検査を受けなければなりません。

コロナ禍の自粛で太ってしまった人はもちろん、未知のウイルスを前に改めて健康について考えた人も多いと思います。これまで食事順や、食後の運動などに意識を向けていなかった人は、ぜひ「血糖値」を意識してみてください。