ほんの数年前から一般人の日常生活にも広まり始めた「AI(人工知能)」技術。近頃よく見るのが、百貨店や病院などにおいてある自動検温器。顔を認識して緑の枠が出ると、自動的に体温が表示されます。これまでは見たこともない機械ですが、コロナ禍で急速に広まりつつあります。

 

このほかにもホテルの館内案内にはAIが使われていたり、メーカーの商品サポートなどの「質問」などでAIチャット機能が提供されていたりと、身近になったAI。今後は自動運転や病気の診断などにも、どんどんAIが使われていくと言われています。実際にスマホで「問診」を受けると、その症状から病気や対処法を調べるAI受診相談サービスもリリースされています。

 

先日の日経新聞に、富士フイルムが軽度認知障害(MCI)からアルツハイマー病の進行を予測できる技術を開発したという記事が掲載されました。これもAIを用いた最新技術で、MCIの患者の脳画像、認知能力を調べるテストの結果、年齢や遺伝子などのパーソナル情報を同時に解析することで、2年後の症状予測ができるというのです。しかもその精度は約85%といいます。

2年後の予測を知るほうが怖い気もしますが、認知症は薬でコントロールできる場合もありますし、将来的なことを考え、どのような対策を練っていくかは認知症患者の人生において重要なこと。症状が軽いうちからしっかりと将来を見据えて手を打っていく必要があります。

 

それ以上にこのAI技術が開発されたことで、アルツハイマー治療薬の開発が推進されることも期待できます。これまでは将来的にどうなるかわからない患者が治療薬の治験に参加することで、どうしてもその有効性を証明するのが困難だったといいます。ところが8割を超える精度でアルツハイマー患者が予測できることから、投薬の治験を受ける人をより効果的に選別できることが期待されています。

 

こうした技術がどんどん進化し、人類が「認知症を克服する日」が来ることを望みます。