健康な心身を維持するために必要な「規則正しい生活」。誰もが頭では理解していますが、実際に達成できている人は……それほど多くはないでしょう。日々忙しくて偏った食事が続いてしまったり、新しい生活様式により運動不足になったり、動画のサブスクで夜更かししてしまったり。体を壊してしまっては元も子もないのですが、特に若いうちは無理をしてしまいがちです。

先日、イギリスの科学誌『Nature Communications』に、ドキッとするような調査結果が発表されました。それは睡眠不足の人は、認知症になるリスクが3割も高いというもの。約8000人を対象とした25年にわたる大規模研究によると、50歳以降・平日夜の平均睡眠時間6時間以下の人は、7時間睡眠の人に比べて、認知症と診断される確率が30%以上高くなることが判明したそう(521人/7959人)。なお、認知症と診断されたのは平均77歳だったとのことです。

認知症は15~20年程度前からアルツハイマーの原因とされるアミロイドβの蓄積が始まるとされており、認知症の初期症状としての「不眠」による6時間以下睡眠の可能性もあります。一方で、50歳以前より25年以上も前にその症状が出る可能性は低く、睡眠時間と認知症には密接な関係があると指摘している医師も。今後研究が進み、このあたりも解明されていくでしょう。

睡眠時間をきちんと確保することでアミロイドβの排出・産生の抑制につながると考えられていますが、睡眠不足が間接的に認知症発症に関わってくるということもあります。睡眠時間が足りない=起きている時間が長いことで、夜食が習慣となり成人病につながってしまったり、朝起きても疲れが抜けておらず運動する気が起きなかったりという人も少なくないはず。ストレスも溜まるでしょう。

 

「規則正しい生活」は現代人にとってとても難しいものですが、十分な睡眠時間を確保することで生活にリズムが生まれます。今から「睡眠時間7時間」を習慣づけ、10年後・20年後も不安のない健康的な生活を送りましょう。