誰もがなる可能性のある認知症。アルツハイマー型や脳血管性など一般的に知られたもののほか、実にさまざまな原因からくる認知機能の低下や生活に支障が出ている状態をいいます。認知症は現時点で「治す」ことのできないものですが、正しい服薬とリハビリで症状の進行を遅らせることが可能であることは多くの方が知っていることでしょう。

しかし例えば脳腫瘍や特発性正常圧水頭症など、原因によっては認知症を外科的に「治療」することができ、治癒も期待できるものがあります。その外科的治療対象の中の一つに「慢性硬膜下血腫」が原因の認知症があります。頭を打つことで頭蓋骨の下にある硬膜に血種ができてしまう病気で、打撲から1~3カ月後にできることが多いといいます。

この慢性硬膜下血腫は、頭蓋骨と脳の間が広くなることが原因だとも言われ、脳が委縮して隙間のできている高齢者が多いのが特徴。そしてアルコールをたくさん飲む「大酒飲み」も脳が委縮しているので大きな間ができ、慢性硬膜下血腫を発症しやすいとされています。

交通事故などであれば本人の記憶も確かかもしれませんが、脳震盪を起こしていたり痛みなどをそれほど感じない軽傷であった場合は、すっかり頭を打ったことを忘れてしまっている患者も多いのだとか。なお、頭部打撲後の症状は頭痛や物忘れのほか、転倒しやすかったり、言語の障害が出たりします。頭を打ってからしばらく経ったのち、急激に症状が悪くなることが多いのも特徴です。きちんと治療すれば完全に元通りになるため、上記の症状のほか失語や意欲低下など、何らかの異変を感じたらすぐに病院へ行きましょう。

 

いま「大酒飲み」にギクリとしたアナタ! 今からでも遅くありません。脳の萎縮を加速させないよう、アルコールはほどほどに。たくさん飲酒することで前後不覚になり、倒れて頭部を打ち付けてしまうこともあるかもしれませんよ。行き過ぎた飲酒は、百害あって一利なし。ゆっくりと適量を楽しく飲むのが一番ですね。