生活習慣が発症の大きな要因になる2型糖尿病。かつては「ぜいたく病」とも言われましたが、社会が豊かになり、また食事の欧米化も加わって今では誰がなってもおかしくない病気です。糖尿病患者とその予備軍は、合わせて2000万人以上いるとされています。そして糖尿病と認知症の深い関係についてはすでに多くの方がご存知だと思いますが、実は糖尿病の発症年齢が若いと、そのぶん認知症になりやすいということもわかってきたそうです。

糖尿病になり、高血糖状態が続くと動脈硬化が進み、体中をめぐる血管がボロボロになってしまいます。血管が詰まってしまったり、正しく血流が流れず適正に栄養等が運ばれなかったり。このような状態になると動脈硬化が引き起こす脳梗塞や脳出血を原因とする血管性認知症のリスクが高まるほか、血管の拍動が起こりにくくアミロイドβの排出が滞ってアルツハイマー型認知症の危険も高まります。正常な血糖の人と糖尿病の人を比べると、なんと糖尿病の人は2.1倍もアルツハイマー型認知症になりやすいのだとか。

そして2型糖尿病の発症年齢が低くなると、将来的な認知症発症リスクが高くなることが研究により明らかになったそう。「Journal of the American Medical Association」誌に4月に掲載された報告によると、追跡期間が30年を超える大規模研究で、10095例のうち1710例の糖尿病と639例の認知症が確認されました。

 

70歳時点で認知症を発症した「糖尿病でない人」は、1000人あたり8.9人。対して「2型糖尿病の人」は、「過去5年以内の発症」で1000人あたり10人、「過去6~10年に発症」でな13人、「10年以上前に発症」でなんと18.3人だったそうで、糖尿病の発症時期が早いほど認知症リスクが高いことが明らかとなりました。さらに認知症発症リスクに関する健康関連行動や臨床検査値、社会人口学的因子などの解析において、2型糖尿病を発症する年齢が5歳低くなるごとに、70歳時点での認知症発症ハザード比が1.24に上昇するなど関連があることがわかりました(95%信頼区間/1.06~1.46)。

 

若いうちから糖尿病になってしまうと、どんどんと認知症リスクが蓄積され、発症・進行が早まってしまうんですね。糖尿病だけに限りませんが、“なってから対処する”のではなく、“ならないように生活を改める”、そして“早期に発見・治療する”ことが大切です。取り返しのつかないことになる前に、しっかりと生活を見直して糖尿病・認知症予防に努めましょう。