以前、当ブログにも書いたとおり、6月4日~10日は「歯と口の健康週間」でした。2021年の標語は「一生を 共に歩む 自分の歯」。人生100年時代、高齢になっても自分の歯でしっかりと物を噛み、最期のときまで食事を楽しめる人生を歩みたいものです。

 

お口の健康が全身の健康につながることはもはや常識です。糖尿病や認知症をはじめ、肩こりや腰痛などは歯並びや噛み合わせの問題が影響していることも。日本人の8割以上が歯周病と言われており、3ヵ月に一度程度の定期的な歯科衛生士によるクリーニングと同時に、受診の際に歯並びや噛み合わせも確認してもらうことも重要です。

さらに口腔内を清潔に保つことで、口腔内の細菌数を抑え炎症などを回避することで、口や鼻の粘膜などから入り込むとされるウイルス感染リスクを低下させることができます。

 

また少し話はそれますが、先日ニュースで報じられたところによると、アメリカ・ノースカロライナ大学などの新型コロナウイルスに対する研究で、ウイルスは口腔内で増加し、唾液を通じて感染を広げることが判明したそうです。

 

新型コロナウイルスは肺や喉の細胞に感染することで肺炎を引き起こしていることは周知のとおりです。唾液によるPCR検査も行われていることから「口腔内にウイルスが存在する」ことはわかっていました。ところが口内の細胞が直接感染しているかどうかは、これまで明らかになっていなかったそうです。

ところが健康な人の歯肉や唾液腺、舌などの細胞を詳しく調べていくと、ウイルスが侵入する際に使用するタンパク質が存在しており、罹患者の口内細胞が感染・増殖していることもわかったのだとか。味覚・嗅覚障害を発症した患者の唾液からはウイルスが見つかりやすかったという報告も。無症状であっても1カ月近く唾液からウイルスが消えない人もいるようです。

口内の細胞が感染すると、唾液を飲みこんだりすることで気管や肺などが感染しやすくなるとのことですので、口腔内を清潔にするのは手洗い・消毒と同じくらい大切なこと。さらに長らくウイルスが口腔内にとどまり続けるということですから、無症状のまま感染を拡大させてしまう可能性もあります。

 

これを聞くと、某大阪府知事が「イソジンでのうがいが効く」と発言したことも、あながち間違いではないのかもしれません。となれば、東京や大阪など緊急事態宣言下で提供自粛が求められている「アルコール」も、実は口内消毒となっていたのでは…?というのは素人の寝言です(笑)

 

口腔内の細菌は歯磨きにより減少し、もとに戻るまでに48時間かかるため1日1回でも正しく磨けていればOKともいわれます。また舌の表面にも歯周病原菌やウイルスが付着しているため、舌ブラシなどを用いて清潔に保つことも重要です。

 

お口は全身への入口。いわば玄関です。いつでも清潔な空間を維持して客人を迎えましょう。