コロナ禍で一変した私たちの生活。「ニューノーマル」な生活は、肉体的にも精神的にも
私たちに大きな影響を及ぼしています。その一つが生活習慣病。リモートワークにより「
通勤」という精神的ストレスがなくなった一方で、運動不足が加速し、体重が増加してし
まった人も多いのではないでしょうか。

そして最近は20代・30代といった若い世代に増えているのが「痛風」。“風が吹いても痛
い”病気で、かつては40代・50代の中高年が中心でした。ところが現在は若い世代にも増
えているそう。そしてコロナ禍で患者が急増している病気でもあるのだとか。

痛風は、血中の尿酸が増え、その値が長く続く「高尿酸血症」となることで引き起こされ
ます。尿酸は近頃よく聞く「プリン体」と呼ばれる物質が分解・代謝されてできる老廃物
のこと。これらが結晶となって関節ないに沈着すると炎症が起こり、激しい痛みを感じま
す。腫れて痛みを感じる場所の多くは足の親指の付け根。このほか足先・耳たぶなども突
然赤く腫れあがり、丸1日程度のつらさを乗り切れば、1週間程度かけて徐々に和らいでい
きます。

1週間で治まるのなら「多少痛くても放っておけばいいじゃないか」と思うかもしれませ
ん。しかし常に再発の可能性もあり、繰り返すことで骨の変形や腕・肘など大きな関節に
発作が出ることもあります。また高尿酸血症状態をそのままにしておくと、尿路結石や腎
臓病の各リスクが上がり、動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こすこともあります。予備軍
の段階からしっかりと生活習慣を見直していくしかありません。

そして痛風の発症リスクが高まるのが、特に水分不足になりがちな夏から秋。尿酸の約7
割が尿として排泄されることから、1日に推奨されている1.5L~2Lの水分をこまめに飲み
、汗として水分が抜けやすい起床後・入浴前後・運動前後はより摂取を意識しましょう。
またプリン体が多いとされるビールを避ければ、アルコールは自由に飲める……というの
は誤り。どんなお酒でも尿酸生成を促進する作用があり、さらに度数に比例するのだとか
。「焼酎やウイスキーなら大丈夫」ということはないので、やはりアルコールもほどほど
にしてください。

痛風の患者は主に男性と言いますが、最近では女性患者も増加中。健康診断などで尿酸値
が7.0mg/dLを超えていたら、痛みがなくてもすぐに受診し、アルコール摂取を控え、プリ
ン体が多く含まれた魚卵や乾物なども避けるようにしてください。また尿酸値と肥満は深
い関係性があることも指摘されていることから、食事・運動による健康づくりに力を入れ
ましょう。

痛風が慢性化したら、いつ何時、痛みが出てくるかわかりません。さらに旅行やライブな
ど楽しみにしていたイベント直前に激痛が襲えば、すべてが台無しになってしまいます。
これまでは「おじさん」の病気だった痛風ですが、もう他人事ではありませんよ。アルコ
ールが好きな方にとって、緊急事態宣言中の酒類提供禁止はつらいものがありますが、こ
れを機会に飲酒量を減らす、飲まない日をつくるなど、アルコール習慣を変えていくこと
をおすすめします。