「健康的な食事」を語る上で、たびたび話題に上がるのが食品添加物。もちろん野菜・精
肉・魚を購入し、天然塩などしか使わない自炊生活であれば気にならないとは思いますが
、加工食品はもちろん、調味料などにも含まれている現代において「食品添加物を一切摂
取しない」で生きていくことはほぼ不可能です。

食品添加物は日持ちを良くしたり、食材の色味をキープしたり、味や形を整えたりするも
の。購入してすぐに腐ってしまうのは困るし、すぐに色が劣化して不味そうな食材は口に
したくないし、味は「おいしい」ほうがいいに決まっています。食品添加物の効果は消費
者のニーズに合っていますが、心配なのが健康面です。

特に危険だと雑誌などで指摘されるケースが多い「リン」。腸内でカルシウムと結びつい
たリンは、その吸収を妨げてカルシウム不足の原因となります。カルシウムが不足すると
、人間の体は骨を溶かして補い、溶け出たカルシウムは血液中で石灰化して動脈硬化や腎
機能低下を引き起こすのです。腹痛や下痢といった症状だけでなく、骨粗しょう症の原因
になるとも言われているそうです。

リンは肉や魚、豆類、穀物といった食物にも自然に含まれていますが、日々の食事で体内
に入るぶんには問題はありません。特に豆類や穀物のリンはほとんど体に残らないとされ
ています。気をつけるべきは食品添加物として使用されている無機リンです。

ただ「リン」のみで表記されていないことのほうがほとんど。「リン酸Na」はまだわかり
やすいほうですが、「ピロリン酸ナトリウム」「メタリン酸カリウム」だったり、酸味料
や乳化剤、pH調整剤、膨張剤、結着剤などのほか、かんすいにもリンが含まれています。
さらにはシャンプーやリンスなどもリンを含み経皮吸収するため注意が必要です。

乳製品や加工肉食品、練り物、清涼飲料水などさまざまなものに含まれるリン。最近では
「リン不使用」とあえて大きく表記する食品も増えているようです。ただし、厚生労働省
の基準ではリン摂取量目安量は1日あたり男性1000mg、女性800mg。上限は3000mgに設定さ
れています。そしえt2019年の国民・健康栄養調査では、男性が1079mg/日、女性が
942mg/日であることが判明しています。多くの食品に入っているため過剰に摂っているよ
うに感じますが、実際は目安量程度が平均値。日本人全体では摂取量を大きく上回ってい
るというわけではないようです。

成分表示を見てなるべくリンを避ける。それはとてもいいことですが、特別に加工食品に
頼る生活をしている、リンが多く含まれた食材ばかりを食べるなどの傾向がなければ、実
際はそこまで神経質になる必要はないということ。リンだけでなく、砂糖や塩だって、食
べ過ぎれば体には毒にしかなりません。結局は「バランスよく食べる」ことが、健康につ
ながることは間違いなさそうです。