多様なこの時代、人々の働き方はさまざまです。毎朝電車で出勤している人、在宅勤務している人、時短で働いている人、産休・育休中で子どもにかかりきりの人、専業主婦として毎日きれいに家を保っている人。「主婦に休みはない」ですし、連日残業の人もいると思いますが、だいたい1日8時間程度の労働しているのではないでしょうか。

 

コロナ禍になって爆発的に増えたリモートワークでは、通勤時間がなくなり、快適に仕事ができている人も多いでしょう。しかしそのぶん運動不足に陥って太ってしまったという人も少なくありません。もちろん運動不足による肥満は健康上の大問題ですが、それと同様に「座りっぱなし」にも大変な問題が潜んでいるようです。

 

もし会社にいるのであれば「上司に呼ばれた」「誰かと打ち合わせをする」「トイレに行く」「気晴らしにコンビニへ」などなど、ちょっとした動きが加わるもの。しかし自宅なら会議室に行く必要もなく打ち合わせはZOOMや電話、自席とトイレが会社ほど離れている豪邸に住んでいる人もそれほど多くないはず。子どもやペットがいれば別ですが、誰からも邪魔されない空間で仕事をしていると、ついつい集中しすぎて座りっぱなしとなってしまいます。

 

「姿勢がよくなる椅子を使って気を付けている」という人もいるかもしれませんが、姿勢の問題ではなく、「座っている」ことを持続することがとても体に悪いのだとか。まずは代謝や血流の低下。筋肉が集中する太ももから下を動かさないのは、血流をストップしていると言っていいほど。酸素も栄養も行き届かず、老廃物も溜まりっぱなしとなってしまい、血液がドロドロに。高血圧や動脈硬化による心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などの危険性があるほか、脳に血流が行き届かなることで、仕事のパフォーマンスが落ちると感じるだけでなく、認知症リスクも高まります。

座っている時間と健康の関係を調べたオーストラリアの研究では、1日に座っている時間が4時間未満の人と11時間以上の人を比較すると、後者はなんと40%もリスクが高まるのだとか。さらに8時間~11時間の人でも、4時間未満の人に比べてリスクは15%も上昇しています。立ちっぱなしは足腰が痛くなるなど体への負担は大きいのですが、座りっぱなしにも危険があり、WHOも、糖尿病・がん・心血管障害・呼吸器疾患を起こす可能性があると指摘しています。

 

最近は「立って仕事をする」ことも見直されていて、フリーアドレスのオフィスなどでは「立ち席」もあるほど。在宅でも電動で上昇・下降するテーブルを購入すれば、時間ごとに立ったり座ったりと体勢を変えて仕事ができます。もちろん少し高めの棚にPCを置くなど、自宅にあるものを利用して立ち仕事にすることは可能です。「リモートワーク中なので仕方がない」「忙しくて運動する時間がない」という人でも、まずは意識して座りっぱなしの状態を改めてみましょう。