乳幼児で発症することが多く、成長に従い改善される傾向にあるとされていたアトピー性皮膚炎。近年は大人になってから発症したり、再発を繰り返したりという人も増えているそうです。

 

「アトピー性皮膚炎」と聞くと、多くの人はそのつらそうな皮膚症状を思い浮かべるかと思いますが、その定義は「増悪・寛解を繰り返す、瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因をもつ」(日本皮膚科学会)もの。この中でいう“アトピー素因”は、家族や本人に気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎や結膜炎、アトピー性皮膚炎などの疾患がある、またはアレルゲンに反応するIgE抗体をつくりだしやすい素因のことをいうそうです。

ここで「アトピー性皮膚炎」とありますが、「アレルギー性皮膚炎」とどのような違いがあるのでしょうか。体内へと異物が入ったときに、免疫が反応して撃退を試みますが、これが行き過ぎた反応を示したとき「アレルギー」と呼ばれます。このアレルギー反応は免疫防御成分やIgE抗体やTリンパ球などの細胞の反応によって、即時型・細胞障害型・免疫複合体型・遅延型の4つに分けられるそう。この中の即時型や遅延型がアトピー性皮膚炎となります。

 

このようにアレルギー性皮膚炎とは違いのあるアトピー性皮膚炎を調べるための血液検査には、皮膚細胞から作られた「TARC」と呼ばれる物質の量を調査します。これは湿疹が悪くなると多くなり、改善すると下がるそうです。また特異的IgE抗体検査にて、カビ・ダニ・ペットなどに要因があるかどうかも調べます。

 

アトピーはギリシャ語で“奇妙な”という意味を持ち、まだまだ全貌が明らかとなっておらず、一生懸命治療に取り組んでいても、良くなったり悪くなったりを繰り返してしまいます。ほこり・カビ・ダニ・汗など環境的な要因もあれば、ストレスなどの精神的な要因もあり、原因も複数であることが多い病気です。一時的に良くなっても治療を止めてしまえば状態が悪化することも。自身で判断せず、医師の指示に従って治療を継続していくことが大切です。