世界一の高齢化率を誇る日本。人口に対し65歳以上の占める割合は29.1%と3割に迫り、2040年には日本国民の35%以上が高齢者になると言われています。

 

高齢化が進むにつれ、健康寿命延伸のために高齢者が注意すべきものとして「ロコモティブシンドローム」「サルコペニア」「フレイル」といったワードが多用されるようになりました。多くのメディアで取り上げられているため「言葉は知っている」という人も多いかもしれませんが、この3つの違いをご存知でしょうか?

 

まずはロコモティブシンドローム。「ロコモ」の略で一番知名度が高いかもしれません。立ったり歩いたり体を動かしたりする運動器、つまり筋肉・骨・神経・関節などの機能が低下した状態がロコモです。特に介護が必要になったり寝たきりになる大きな原因となる「転倒・骨折」につながります。

サルコペニアは、体の筋肉の量が減り、運動機能が低下すること。加齢により筋肉が作られなくなるだけでなく、病気による筋力低下やたんぱく質不足など栄養状態によるもの、気持ちの落ち込みなどによる活動量の少ない生活などが、サルコペニアの原因となります。

 

そして最後のフレイルは、健康な状態と要介護の間の状態で、徐々にフレイルが進行して介護が必要な状態になっていくと言われています。体が疲れやすい、やる気が出ないなど「もう年だから」なんて症状はフレイルの始まり。さらに身体機能に限らない点も、ロコモやサルコペニアとの違いです。

 

フレイルは、体の機能面だけでなく、うつ病・うつ状態などの精神的な問題や、経済的困窮などといった社会問題も含む概念。要介護状態に陥るまでに、適切な支援を行うことで健常に戻ったり、その進行を遅らせたりすることができます。身体の衰えにより外出がおっくうになったり、人付き合いをやめたり、仕事を退職して金銭面での不安が生じたり、生きているとさまざまなことがありますが、早期の段階で問題に対応することが重要です。数年前から後期高齢者医療制度の健康診査でもフレイル健診が始まっています。

 

ロコモ・サルコペニア・フレイルのいずれにしても、早期発見と早期支援で生活の質も大きく変わってきます。高齢の方に会ったとき「なんだか元気がないな」「これまでよりずいぶん動きがゆっくりだな」「痩せたみたい」など気になることがあったら、まずは自宅でも簡単にできるフレイル予防・早期発見のための『フレイルチェック』はさまざまなWEBサイトに掲載されています。ぜひ試してみましょう。