ようやく暑さもひと段落つき、まもなく過ごしやすい季節がやってきますね。毎年更新しているのではないかと思われる、“記録的な暑さ”。夏の健康関連ワードと言えば「夏バテ」でしたが、もはや死語なのでしょうか。ここ数年「熱中症」という言葉しか聞いていない気がします。

特に高齢者の方はあまり暑さを感じなくなり、エアコンがあっても作動させずに熱中症になってしまう方も多いとか。ニュースなどで聞くたびに「認知症のせいか…」と思っていたのですが、若い頃よりも皮膚機能が低下することにより、暑さ・寒さを感じにくくなるのが理由とのこと。認知症特有のものというわけではないようです。認知症ではないかと心配すべきは「真夏に冬服」といった格好をしているなど、暑さ・寒さの感覚だけでなく “周囲と違う”“季節がおかしい”と認識できないことなのだそうです。そうなると暑い時期だけではなく、冬に向けても注意が必要ですね。

認知症対策素材として当コラムで何度も取り上げている「タキシフォリン」は、日本人の認知症の大半を占めると言われるアルツハイマー病の一因となるタンパク質の一種「アミロイドβ」の産生や脳への蓄積、炎症を抑制する作用を持つことが明らかとなっています。

…大半を占める? 今まであまり深く考えていませんでしたが、認知症にも数種類があり、それに合わせて症状も異なるそうです。ここでは「タキシフォリン」の研究報告に出てくる、日本で最も多いとされるアルツハイマー型認知症についてまとめてみます。

アルツハイマー型は、日本人の半分以上を占める認知症。性別は関係ないようですが、どちらかと言えば女性に多いそうで、女優の故・朝丘雪路さんや国民的声優の故・大山のぶ代さんも罹患されていました。先述の「アミロイドβ」、言うなればタンパク質の“ゴミ”が脳に蓄積されて神経細胞が死んでしまったり、脳全体が委縮したりしてしまいます。「アミロイドβ」が溜まる理由はいまだ解明されていないそうですが、生活習慣との関連が指摘されているといい、なんと50歳前後から溜まり始め、十数年かけてその症状が現れるのが最も多いパターンだとか……。「高齢者になってから」ではなく、「今すぐ、若いうちから」の予防が大切なんですね。

症状は、一般的に「認知症」と言われるもの。短期記憶の低下などから始まり、いわゆる物忘れでも「うっかり約束をすっぽかした」のではなく「そもそも約束していない」となっていくようです。また判断能力が低下し、ゴミを捨てたり片づけたりができなくなったり、料理にしても手順を忘れたり味付けを忘れてしまったり。ここまでくると日常生活にもかなり支障が出てきますよね。また最初に書いた通り、暑さ・寒さが分からないだけでなく、服装が季節外れであることが認識できないというのも、道に迷ったり家族を忘れてしまったりというような“見当識障害”の一部だそうです。また「お金がなくなった」と家人を責める妄想、そして徘徊も、アルツハイマー型認知症の症状です。

々に症状が出てくる人もいれば、突如として症状が現れる人もいるとのことですから、高齢に向かう親を持つ私も気が気ではありません。現時点で完治はできないとされていますが、進行を抑制する手段はあるため、そのほかの疾患同様、「早期受診・早期発見」が重要です。そしてなんと言っても予防が肝心! 発症の理由は解明されていませんが、遺伝的なもののほか、高血圧や高血糖状態、飲酒・喫煙、運動不足といった生活習慣がカギになるそう。やはり自分の体を作っているのは日々の生活です。これまでの食生活や運動習慣を見直しつつ、「脳の健康に良い」とされる取り組みを行っていきましょう。

「アミロイドβ」の蓄積や炎症を抑えるだけでなく、産生も抑制するため、予防にも発症後の改善素材としても期待が寄せられている「タキシフォリン」。そして「タキシフォリン」をはじめとした、認知症対策の有力素材の研究は今後も活発に行われていくでしょう。いつか「アルツハイマー型認知症」を克服する日が来ることを願いながら、日々の生活を見直しつつ、予防に努めていきたいものです。

 

【参考】

認知症ねっと https://info.ninchisho.net/

なかまぁる https://nakamaaru.asahi.com/