アトピーといえば、子どもの病気であるとか、小児科で相談するもの、といったイメージが強いかもしれません。また、そう思っている人の多くが、子どもの病気だから大人になったら治る、と考えているかもしれません。これは大きな勘違いです。アトピー性皮膚炎と診断された患者の数は、世界人口の12%といわれていますが、日本や南米では大人のアトピー発症例が増えているといわれます。最近のデータでは、日本国内のアトピー発症数の60%が、20歳以上の患者であるということです。[1]

ロシアの例でみると、子ども人口に対するアトピー患者数は20%未満、成人人口に対するアトピー患者数は1%~3%です。これをみると、確かに子どもによくみられる病気である、といえるかもしれません。しかしすでに述べたように、日本では発症数に占める割合でみると、大人が6割を占めているわけです。

 

大人のアトピーの場合によくみられるのが、症状がひどくなる時期と、それほどひどくない時期が、サイクルとして繰り返し現れるパターンです。感情的なストレスがたまってしまったり、ほかの病気による体調の変化などを受けて、症状がひどくなってしまうのです。このサイクルは1年のうちで8回~11回、ピークを迎えるといわれており、対策をとらないままだと、何十年にもわたってそれが続くことになります。

アトピーにおいて、かゆみや赤みは単発の症状ではなく、悪循環を引き起こします。例えば、かゆいときにかいてしまうと、その部分の皮膚のバリア機能は物理的にダメージを受けます。身体の反応として、その部分に対する危険シグナルはどんどん強くなり、さらにかゆくなり、またそこからバリア機能が破壊されていく、という悪循環が起こってしまいます。

 

以前のブログでも、皮膚のバリア機能が症状の改善においてポイントであることを書きました(「アトピー性皮膚炎の外的・内的要因」:https://sanoh-corp.jp/post-418/)。なんとか悪循環を断ち切るためにも、まずは皮膚のバリア機能を回復してあげることが大切です。