日本人の認知症の半数以上を占める、脳の変性疾患であるアルツハイマー病。脳が委縮する過程でタンパク質のゴミの一つであるアミロイドβが溜まり、神経細胞の減少や機能低下を促進する老人斑が形成されてしまいます。この老人斑は、おおよそ40歳くらいから出現し加齢とともに増加するのですが、この老人斑がまったく現れない人もいるのだとか。また頭脳明晰な100歳超の高齢女性を調べたところ、老人斑は認められなかったという研究もあるそうです。「アミロイドβの蓄積=老人斑の形成」を予防することが、アルツハイマー病予防へのカギとなりそうですね。

ではなぜアミロイドβがたまってしまうのか、その詳細な原因はまだ解明されていません。しかしこれまで繰り返しお伝えしてきた通り、生活習慣病との関連性が考えられます。アルツハイマー病患者はほかの高齢患者と同様に複数の疾患を持っている方も多数いて、中でも特に多いのが生活習慣病だそうです。

前回「糖質制限」コラムで高インスリン血症について書きましたが、インスリン分解酵素は「アミロイドβ分解」を兼任しているため、過剰なインスリンを分解していると手が回らなくなってしまい、結果としてアミロイドβがそのまま蓄積されてしまうわけです。生活習慣病治療をおこなわないと認知症の進行が促進されるという研究報告もあることから、認知症と生活習慣病は相互に深い関連があることが分かります。

また、歯周病と認知症に関しても、新たな研究報告がなされています。九州大学大学院歯学研究院は、2019年11月、歯周病の歯茎で脳内老人斑成分が産生されていることを初めて発見したと発表しました。「ヒトの歯周病の歯茎および歯周病原因菌であるジンジバリス菌を全身に慢性投与したマウスの肝臓に、脳内老人斑成分であるアミロイドβが産生されている」ことが判明したのです。歯周病と認知症の関係がまた一つ明らかになったことで、今後も歯科からのアプローチがますます活発になるのではないかと思います。ここでは詳細は割愛しますが、気になる方は九州大学HPで確認してみてください。

アルツハイマー病の根治治療が確立されていない今、神経変性疾患の世界的権威であり、米国・カリフォルニア大学名誉教授のデール・ブレデセン博士らが提唱する「リコード法」が注目されています。この「リコード法」は、アミロイドβを蓄積抑制・除去するのではなく、アミロイドβ産生そのものの原因を探り、その原因にアプローチするという考え。ブレデセン博士はアミロイドβの産生を促す3大要因として、感染症や食事が引き起こす脳の「炎症」、生物に必要なものが摂取できていない「栄養不足」、歯周病などから全身を巡ってしまう「毒素」を挙げており、そこにアプローチすることでアルツハイマー病を予防、そして改善できるとしているのです。

そもそもアミロイドβを産生させないようにする、というのは極めて重要なこと。「リコード法」のように新たなアプローチも提唱されはじめ、これからは認知症予防への取り組みがよりいっそう活発になっていくのではないでしょうか。その中で、バランスの良い食生活、適度な運動、規則正しい生活はもちろんのこと、「歯の健康」にもさらに注目が集まっていくはずです。

弊社の取り扱う「タキシフォリン」は、国立病院機構 京都医療センター等のグループによりアミロイドβの産生・蓄積・炎症等を抑制する作用を持つことが報告されています。また国立循環器病研究センター研究所再生医療部の齊藤聡流動研究員らは、脳アミロイド血管症モデルマウスに「タキシフォリン」を投与することで、非投与および正常のモデルマウスと比較して、脳内のアミロイドβオリゴマーの量が大幅に減少し、認知機能が正常値程度まで回復することも明らかにしています。そのほかにも「タキシフォリン」は生活習慣病ケアに関するさまざまな臨床データがあり、認知症予防関連も含め、大きな期待を寄せられている健康食品素材です。ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。

【参考】

一般社団法人 全国発酵乳乳酸菌飲料協会:食生活と健康情報「アルツハイマー病予防のための食生活」http://www.nyusankin.or.jp/health/pdf/Nyusankin_473_b2.pdf

 

九州大学「世界初ヒト歯周病の歯茎で脳内老人斑成分が産生されていることが判明」https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/396