現代食とタキシフォリン②「コンビニスィーツの選び方」

現代食において、ファストフードと並んでコンビニが重要な役割を果たしていますが、その中でもコンビニスイーツが注目されています。最近の調査で、コンビニスイーツを選ぶ理由の一番は「いつでも買える」が購入者の半数近くで、次に多いのが「おいしい・おいしそう」で3~4割となっており、これはコンビニオリジナルのスイーツが登場したことに起因しているようです。
コンビニスイーツの購入の注意点として、「トランス脂肪酸の含有量」があります。トランス脂肪酸は、食品を長持ちさせることやサクサクとした食感などを生み出すメリットから、多くの加工食品に使われています。以前、ファストフードやコンビニの揚げ物にトランス脂肪酸を多く含む食用油を使っているのが問題になりました。脂肪というと油=揚げ物と連想しがちですが、部分的に水素添加した油脂を用いて作られたマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングはトランス脂肪酸を含んでいます。トランス脂肪酸は善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やすため、それ以外の脂肪酸とのバランスを欠いて多く摂取した場合は、心臓疾患などのリスクが高まると言われています。これが「トランス脂肪酸が体に悪い」という所以です。

ではどうすればいいでしょうか?
ひとつは、トランス脂肪酸が含まれていない商品を購入することです。ただ、日本ではトランス脂肪酸の含有量の表示は企業の判断となっており、実際に表示されている商品はごくわずかのようです。ですから、商品の裏面になどにある原材料表示にトランス脂肪酸の含有量が記載されていない場合は、その食品に含まれる脂肪酸の種類や原材料などから、推測することができます。一般的に、植物油脂、油脂加工品、食用食物油脂、マーガリン、ショートニング、ラクトアイス、ファットスプレッド、ホイップクリーム、などの原材料が使用されている場合にはトランス脂肪酸が含まれる可能性が高くなります。
次に、トランス脂肪酸対策を行っているお店で購入することです。トランス脂肪酸の問題が海外で取り上げられるようになり、我が国でも様々な取り組みが行われるようになりました。例えば、セブンイレブンでは、自主的に油脂を加工する過程で生成されるトランス脂肪酸を減らす、オリジナルパンには表示をする、お店で調理している揚げ物は、トランス脂肪酸を抑えたオリジナルの油を使用する、などの取り組みが行われているようです。

関連するタキシフォリンのはたらき

  •  タキシフォリンは、高脂肪食負荷肥満モデルマウス摂取させた結果、著明な体重・体脂肪量の減少や糖・脂質代謝が改善したことが報告されています。(Takayuki Inoue, Nutrients. 15(2): 350. 2023)
  •  タキシフォリンは、脂質代謝に重要な働きがあり、動脈硬化性疾患の危険因子であるアポリポ蛋白Bの分泌を著しく減少させることが報告されています。(Casaschi A, Atherosclerosis, 2004. 176(2):247-53