肝臓の守り方とタキシフォリン
3月は、啓蟄(けいちつ)と春分の二つの節気があり、寒さの中に春の気配を感じるようになります。
春は、冬眠から覚めた動物たちが活発に動き出し、人間も冬に蓄えたエネルギーを消費し、新しい活動を始めようとする季節です。この季節の変わり目に、私たちの体は様々な変化を経験します。
一番目は新陳代謝の活発化ですが、 冬眠から覚めたように、私たちの体も冬眠から覚め、新陳代謝が活発になります。この時、体内に蓄積された老廃物を分解し、新しいものを作り出す働きが活発になります。
二番目は環境の変化ですが、気温の変化や湿度、大気の変化など、環境の変化が激しく、身体はそれらに適応しようとします。
最後に精神的な変化ですが、 春は新しいことを始めたり、目標を設定したりするなど、精神的なストレスを感じやすい季節でもあります。
これらの変化に対応するため、肝臓は解毒作用や代謝機能を活発にし、体内のバランスを保とうとします。そのため、春は他の季節に比べて肝臓に大きな負担がかかるのです。
春に肝臓に負担がかかることで「だるさ」「疲労感」「消化不良」「肌荒れ」「イライラ感」などの不調が起きやすくなります。これは、新陳代謝が活発になる一方で、肝臓の働きが追い付かず、だるさや疲労を感じたり、食べたものが消化されにくくなり、消化不良や食欲不振によるものです。また、肝臓の解毒機能が低下すると、肌にトラブルが出やすくなります。
では、どうすれば良いのでしょうか。肝臓を守る生活習慣は、十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないこと、適度な運動によって血行を良くしすること、代謝を促進する食事を摂ることがおすすめです。特に、旬の山菜が持つ独特の苦み成分は、肝の機能を高め新陳代謝を促進してくれます。
肝臓に良い食材として、 ビタミンやミネラルが豊富で、肝臓の解毒作用をサポートする「緑黄色野菜」、食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、肝臓の負担を軽減する「海藻」、良質なタンパク質源であり、肝臓の機能維持に役立つ「大豆製品」、ビタミンEや不飽和脂肪酸が豊富で、抗酸化作用がある「ナッツ類:」があります。逆に、フライもの、揚げ物などの「脂っこい食べ物」、食品添加物や保存料が多く含まれている「加工食品」、は肝臓の解毒機能に負担をかけますし、 アルコールは肝臓で分解されるため、過剰な飲酒は肝臓を傷つけるため避けたほうがよいでしょう。

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