七夕とタキシフォリン
7月といえば七夕ですね。古代日本には、旧暦の7月に清らかな女性が水辺の小屋にこもり、神様に捧げるための衣を織る「棚機」という行事がありました。奈良時代に中国から伝わった織姫と彦星の物語と、日本の棚機の風習が融合し、現在の七夕の形になったと言われています。
また、七夕は五節句のひとつで、昔は「心身を清める日」でもあり、暑さが本格化する前に体調を整える大切なタイミングです。
7月に忍び寄る“夏型健康リスク”をご存じですか。梅雨明けとともに夏本番を迎える7月は、陽射しがまぶしく、気分も軽やかになります。しかしこの時期、私たちの体は見えないストレスにさらされています。汗ばむ外気と冷房の効いた室内を行き来する生活、冷たい飲み物の増加、不規則な生活習慣……。実は、7月には、①隠れ脱水と電解質バランスの乱れ ②冷房による“冷えすぎ”と自律神経の乱れ ③睡眠の質の低下 ④食欲不振と“夏バテ予備軍”といった「夏型の健康リスク」が静かに忍び寄っているのです。これらは単独で現れるだけでなく、連鎖的に悪化していくのが特徴です。たとえば、軽い脱水状態が続けば、体温調節機能や睡眠の質が下がり、日中の集中力や免疫力の低下にもつながります。また、冷房による身体の冷えが自律神経の乱れを招き、食欲不振や疲労感を加速させることもあるのです。
つまり、7月は「気づかぬうちに体調を崩しやすい月」。元気なつもりでも、内側では“夏の疲れの芽”が着々と育っているかもしれません。
では、どうすれば良いのでしょうか。
7月は、まだ本格的な猛暑が始まる前という油断もあり、つい無理をしてしまいがちな時期です。気づかないうちに体力や水分を消耗し、夏バテの予兆を抱えてしまうこともあります。
まず注意したいのが「隠れ脱水」です。「喉が渇いた」と感じたときには、すでに体は軽い脱水状態に傾いていると言われています。夏は汗をかく量が増えるため、喉の渇きを感じる前から、こまめな水分補給を意識しましょう。
夏の必需品であるエアコンも、使い方を誤ると「冷房病」の引き金になります。設定温度は26〜28℃を目安に、冷やしすぎに注意しましょう。扇風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させると、効率的に室温を調整できます。
食事面では、暑い日ほど冷たい麺類や飲み物に頼りがちですが、冷たいものばかりの摂りすぎは胃腸を冷やし、食欲不振を悪化させる要因になります。そんな時は、温野菜や具だくさんの汁物を取り入れて、内側から体を温めるように心がけましょう。
“夏の不調”は7月に始まる——このことを意識し、早めのセルフケアで快適な夏を迎えましょう。-七夕には短冊にいろんな願いを書きますが、「寝る前スマホ禁止」「朝5分だけのストレッチ」など、自分への願い事を行動に変えるチャンスです。

ストレスによって自律神経がバランスを崩し、交感神経優位となり血管収縮により血行悪化や血圧上昇を引き起こしますが、タキシフォリンは、降圧作用があることが報告されています。(M B Plotnikov ,et al,.Bull Exp Biol Med. 2017 Jan;162(3):353-356.)
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