からだの衣替えと タキシフォリン

秋が、短くなっていませんか?11月といえば、かつては秋が深まり、少しずつ冬の訪れを感じる季節でした。ところが最近は、10月になっても暑い日が続き、「ようやく涼しくなった」と思ったら、あっという間に冬の寒さがやってくる。そんな年が増えています。
衣服なら、衣替えをすれば対応できますが、私たちの「からだ」はどうでしょうか。実は、季節の変化に合わせて衣替えをしているのは、服だけではありません。私たちのからだも、気温や日照時間などの変化を受けながら、少しずつ「夏仕様」から「冬仕様」へ切り替わっています。
寒くなると、からだは熱を逃がさないように末梢の血管を収縮させ、血圧や血流にも変化が生じます。さらに、自律神経や体温調節、代謝、睡眠のリズムなども、季節の変化に合わせて調整されていきます。つまり私たちのからだには、外の環境が変わっても、体内の環境を安定させようとする仕組みが備わっています。ところが問題は、最近の「秋の短さ」です。
衣服のように、からだは一日で衣替えできるわけではありません。大きな気温差が短期間に繰り返されると、血管や自律神経などは、そのたびに環境の変化に対応しなければなりません。
「なんとなく疲れる」「朝起きるのがつらい」「手足が冷える」「眠りが浅い」――11月に感じるこうした不調の背景には、もしかするとからだの衣替えが季節の変化に追いついていないことも関係しているのかもしれません。

では、からだの衣替えを助けるにはどうすればいいのでしょうか。
大切なのは、急に「冬仕様」にすることではなく、日々の生活の中で季節の変化にからだを少しずつ慣らしていくことです。まず秋から冬にかけて変化する日照時間に、生活リズムを合わせて体内時計を整えましょう。そして筋肉だけでなく血流や自律神経にも刺激を与えるウォーキングなどの軽い運動も役に立ちます。寒くなったからといって急に活動量を落とさないことも大切です。
入浴などでからだを温めることは、血管の拡張を促し、血流や体温調節を助けることにもつながります。
十分な栄養と睡眠も環境の変化に対応するための「土台」となります。
季節に適応できるからだを日々の生活で支えていく上で重要なのが「血管」の役割です。血管は、単なる血液の通り道ではなく、環境の変化に応じて、からだの状態を調節する大切なシステムでもあります。だからこそ、季節の変わり目には、血管がしなやかに反応できる環境を保つことも大切です。また、血管内皮機能や血管の拡張に関する研究が報告されているタキシフォリンも、「からだの衣替え」を考える上で注目したい成分の一つです。

タキシフォリンには、血管を広げるために重要な一酸化窒素(NO)の産生を促し、血管をしなやかに拡張させる可能性が、血管や細胞を使った研究で報告されています 1)。
また、高血圧モデルのラットを使った研究では、タキシフォリンの摂取によって、大腿動脈における血管内皮の働きが改善し、血管が拡張しやすくなることが報告されています 2)。
参考文献
1.Seong E-H, et al. Front Pharmacol. 2022;13:799064. DOI: 10.3389/fphar.2022.799064
2.Liskova S, et al. Int J Mol Sci. 2023;24(16):12616. DOI: 10.3390/ijms241612616