眼精疲労とタキシフォリン

デジタル端末、例えばスマートフォンやタブレットなどは、飲食店や乗り物の予約や決済など、日常生活のさまざまな場面で活用され、あらゆる世代にとって不可欠な存在となりました。
しかし、デジタル端末の画面を長時間見続けることは、健康への悪影響がある可能性があり、世界保健機関（WHO）も警告しています。特に、この習慣が眼精疲労を引き起こし、ピントの調節困難、斜視、左右の視力差、結膜炎、角膜炎、緑内障、白内障、ドライアイなどの眼の健康問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
さらに、高齢期においては、寄り目がうまくできなくなる（輻湊不全）や白内障による視力差が問題となり、デジタル端末の使用方法を考慮する必要があります。

それでは、どのようにすればいいのでしょうか？
眼精疲労を軽減するための対策はいくつかありますが、まずは使用時間を制限することが最も効果的です。しかし、現実的には目薬を使用したり、蒸気の出るアイマスクを使って目の周りを温めたり、軽いマッサージを行ったりすることが多いようですね。これらは手間がかかるかもしれませんが、パソコン、スマートフォン、タブレットを使用する際には、部屋の明るさを調整することも大切です。
長時間ディスプレイを使用する場合、作業の合間に目や首のストレッチを行うことをおすすめします。目のストレッチは、以下のステップで行うことができます： ①目を閉じる ②目を大きく開ける ③眼球を上下左右に動かす（顔は正面に向けたまま、眼球だけを動かす）。これを3回繰り返すだけで、短時間で目の疲れを和らげるのに役立ちます。これによって、目のレンズ機能を調整する「毛様体筋」をほぐすことができます。
眼精疲労は、ドライアイだけでなく、緑内障の初期段階でも発生することがあります。初期段階では目の疲れ程度の症状しか感じないため、気づかないうちに悪化する可能性があります。したがって、目の調子が悪いと感じたら、早めに眼科医を受診することが大切です。
さらに、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病は、眼の疾患の間接的な原因となり得るため、生活習慣の改善が眼の健康を保つために重要です。ビタミンAやB群を豊富に含む食品を摂取し、ポリフェノール類を摂ることで、眼精疲労を軽減する助けになります。これらの栄養素は抗酸化作用や血管弛緩作用、血流改善作用を持っており、目に負担のかからない生活をサポートします。

タキシフォリンは、酸化性および炎症性視神経損傷の改善、網膜色素細胞の保護作用、視神経障害の改善作用についての報告があります。
・I Ahiskali .Cutan Ocul Toxicol. 2019
・X Xie .Mol Vis. 2017
・I Ahiskali .Cutan Ocul Toxicol. 2021