(vivo)腸内炎症および腸管バリア保護作用(2026-jan)

【研究の背景】
炎症性腸疾患では、過剰な炎症反応と腸管バリア機能の破綻が病態の中心となる。ベルベリンとタキシフォリンはいずれも抗炎症作用を持つ植物由来成分だが、両者の併用効果は十分に検討されていませんでした。

【研究の目的】
ベルベリンとタキシフォリンの併用が、DSS誘導性大腸炎モデルにおいて炎症、腸管バリア障害、アポトーシスを改善するかを検証する。

【方法】
ネットワーク薬理学と分子ドッキングにより標的経路を予測し、DSS誘導性マウス大腸炎モデルで、ベルベリン単独、タキシフォリン単独、併用投与の効果を比較した。炎症性サイトカイン、腸管透過性、タイトジャンクション関連タンパク、アポトーシス関連因子、NF-κB/NLRP3経路を評価した。

【結果】

  • ベルベリンとタキシフォリンの併用は、単独投与よりも体重減少や大腸短縮を強く抑制した。
  • 疾患活動性スコアと組織学的炎症が改善した。
  • IL-1β、TNF-α、IL-6、iNOSなどの炎症関連因子が低下した。
  • F4/80陽性マクロファージ浸潤が抑制された。
  • occludin、ZO-1、claudin-1、MUC2などの腸管バリア関連因子が改善した。
  • TUNEL陽性細胞、caspase-3、Baxが低下し、Bcl-2が上昇した。
  • NF-κB、NLRP3、STAT3、PPARγなどが主要標的として示唆された。

【結論】
ベルベリンとタキシフォリンの併用は、NF-κB/NLRP3経路の抑制を介して、炎症、腸管バリア障害、上皮細胞アポトーシスを同時に改善する可能性が示されました。
IBDに対する多標的型の植物由来成分併用戦略として興味深い研究であると考えます。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41646959/