(vivo)動脈高血圧症における微小血管新生と微小循環の改善(2017. May)
【研究の目的】
動脈性高血圧症のモデルラットにタキシフォリンを投与して、毛細血管網の密度、平均毛細血管径、毛細血管ネットワークの構造、毛細血管径分布、および視覚野における局所脳血流の変化を見る
【結果】
タキシフォリンは、白血球浸潤、脳虚血性/再灌流障害におけるシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)および誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現を抑制しました。また、細胞接着因子Mac-1とICAM-1の発現を防ぎ、炎症反応を抑えました。さらに、脳虚血性/再灌流障害で2.5倍に増加したNF-κBの活性をタキシフォリンが抑制しました。白血球やミクログリア細胞による活性酸素種(ROS)と一酸化窒素(NO)の産生も、タキシフォリンによって有意に抑制されました。
【結論および可能性】
タキシフォリンは、動脈性高血圧モデル ラットの大脳皮質における微小血管新生と微小循環を改善したことから、高血圧の疾病予防および治療に期待ができます。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28577102/
(vivo)脳虚血再灌流障害の改善(2006. Jan)
【研究の目的】
タキシフォリンがモデルラットを用いて脳虚血性/再灌流障害を軽減できるかどうかの検証
【結果】
タキシフォリン投与 により、マロンジアルデヒドおよびニトロチロシンの劇的な減少を伴った梗塞が改善されました。
タキシフォリンは、白血球浸潤、脳虚血性/再灌流障害における シクロオキシゲナーゼ2(COX-2) および 一酸化窒素合成酵素(iNOS )の発現の抑制および、 細胞接着因子のMac-1 と ICAM-1 の発現を防止しました。
タキシフォリン投与群の脳虚血性/再灌流障害における NF-κ B 活性は、偽薬群の 2.5 倍に増強されました
白血球とミクログリア細胞によるROSとNOの両方の産生は、タキシフォリンによって有意に拮抗されました。
【結論および可能性】
これらのデータは、タキシフォリンによる 脳虚血性/再灌流障害の改善がその抗酸化効果に起因する可能性があることを示唆しています。