夏のヘアケアとタキシフォリン

酷暑の季節となりましたが、気になるのは汗対策です。汗は誰もがかくものであり、むしろ汗をかかないことの方が問題です。ただし、頭皮が汗で蒸れると薄毛につながる可能性があると考えられています。これは、頭皮が蒸れることで頭皮環境が悪化し、雑菌が繁殖するためです。
頭皮に限らず人間の皮膚には常在菌が棲みついていますが、湿度が高くなると雑菌が繁殖しやすくなります。特に頭皮は髪の毛でおおわれているため、蒸れやすいのが特徴です。
また、夏季は抜け毛の増加と関係があるとされています。季節の変わり目や特定の環境要因が頭髪の健康に影響を与えることがあります。
夏に抜け毛が増える原因として、ひとつは、紫外線の増加ですが、紫外線は頭皮と毛髪にダメージを与えます。長時間の曝露は、毛根を弱らせ、毛髪が抜けやすくなります。次に、汗と皮脂の増加で、夏の高温により汗と皮脂の分泌が増え、毛穴が詰まりやすくなります。これが毛根にストレスを与え、抜け毛の原因になります。
それ以外には、海水やプールの塩素に注意が必要で、海水やプールの塩素は髪を乾燥させ、ダメージを与えます。これが抜け毛を引き起こすことがあります。

では、どうすれば良いのでしょうか。
頭皮に汗をかいたからといって直ちに薄毛へとつながるわけではありませんが、帽子のかぶりっぱなしや、汗をかいた頭皮を放置することは避けた方が無難といえます。
また、発毛や育毛対策には血行を良くすることが重要で、毛根(毛包)は血液から酸素と栄養を受け取りますが、血流が良好であれば、毛根に十分な酸素と栄養が供給され、健康な毛髪の成長を促進します。血流は毛根から老廃物や代謝産物を運び去る役割も果たします。これが滞ると、毛根の健康が損なわれ、脱毛の原因となることがあります。
血行を良くするためには、鉄分、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどを含むバランスの取れた食事が重要ですが、髪の毛の生成成分である亜鉛、ケイ素、ケラチン、抜け毛防止作用が期待できるイソフラボンやノコギリヤシ、ほかには頭皮の毛細血管の血行促進が期待できるサプリメントなどを摂ることがおすすめです。

  •  タキシフォリンの投与により、男性型脱毛症の主な原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の抑制や発毛促進の代表因子であるIGF-1の増加、脱毛の代表的バイオマーカーであるTGF-β1が減少したことが報告されています。(Sun-Min Park,et al.,Front Bioeng Biotechnol,2022 )
  •  タキシフォリンは複数の研究で毛細血管の血流改善作用があることが報告されています。
    (Н. А. Тюкавкина, ЛЕКАРСТВЕННЫЕ ПРЕПАРАТЫ НА ОСНОВЕ ДИКВЕРТИНА,61-71,2005)