水素がもたらすパワーは、これまで多くの大学や研究機関で明らかにされてきました。2016年には「先進医療B」に認定され、より多くの注目を集めるようになった水素。先進医療Bの水素ガス吸入用法は、慶應義塾大学病院をはじめとした全国16の医療機関で行われています(2020年3月17日現在)。

この水素ガス吸入療法は、突然の心停止等で脳などの臓器に深刻なダメージを受けた心停止後症候群の患者に対して行われる治療法です。従来の低体温療法に加えて水素ガスを吸入することで、酸素不足による脳の損傷を軽減するというもので、心停止後症候群の後遺症が心配される状況から、一人でも多くの方の社会復帰を助ける医療です。大型機器も不要なため、機関の大小に限らず提供できる効果的な治療法として期待が高まっています。

もちろん医療機関だけでなく、日本国内において、人体への水素の可能性が研究されている大学や研究機関の数は、40以上ともいわれています。

 

例えば東邦大学では水素が活性酸素を抑制することを世界で初めて明らかにし(2008年)、以前にもコラムで取り上げた岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 予防歯科学分野の森田学教授のグループは、水素水摂取に歯周病の予防効果があることを動物実験で突き止めたと発表しています。このほかにも順天堂大学が水素水摂取によるパーキンソン病改善の研究、水素関連機器メーカーと筑波大学による水素の心理的効果等の共同研究など、全国で積極的に行われています。

 

医療に、健康・美容に。水素が持つチカラが私たちの生活をよりよいものに変えてくれるでしょう。そのための研究が、国内の大学や研究機関、医療機関で活発に進められています。

 

 

厚生労働省「先進医療を実施している医療機関の一覧」

https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html