健康・美容を語るとき、欠かすことができないアイテム「水素」。水素水ブームから数年が経ち、今ではすっかり定着しています。日々研究が進み、健康や美容分野のほかスポーツ分野、医療分野では慶応大学病院が先進医療として水素治療を取り入れています。

 

活性酸素が体を老化させ、病気の原因となることは周知のとおりです。水素は体に悪い「悪玉活性酸素」だけを選んで結びつき、体に無毒な水へと変化して除去する唯一の物質。宇宙の中で最も小さい元素として知られる水素は、その小さい体を生かして体中のミトコンドリア内に入り込み、活性酸素を“捕獲”してくれるわけです。

この悪玉の活性酸素は、老化や病気を進行させるなど人間の体を酸化させ“サビ”させるもの。体全体がサビついてくるわけですから、お肌にとってももちろん良いわけがありません。酸化した体に現れる肌トラブルは、シワ・シミ、くすみ、たるみ、ニキビなど。このほか、アトピーや乾燥も引き起こすことも。さらにむくみ、便秘など美肌の大敵である全身の不調を誘発する可能性があります。

 

悪玉活性酸素を発生させないため、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスをためない、などさまざまな対策も必要ですが、どんなに頑張っても一定数の悪玉活性酸素はできてしまいます。ちなみに活性酸素にも良いものと悪いものがあり、活性酸素をすべて取り除けばいいというものではありません。善玉の活性酸素は、細菌やウイルスほか有害物質から体を守ったり、免疫作用を作ったりと体にとって極めて重要なもの。だからこそ悪玉活性酸素だけを選別して結びつく水素のパワーは、ぜひ取り入れてもらいたいものなのです。

 

中国では新型コロナウイルス感染症治療にも用いられる水素。今年3月にはMiZ㈱、慶應義塾大学環境情報学部・武藤佳恭教授、カリフォルニア大学・バークレー校が出した論文「慢性炎症疾患における水素の治療的応用の可能性:ミトコンドリアのストレスに対する抑制の可能性」が国際科学誌「International Journal of Molecular Science」に掲載され、“万病のもと”とされる慢性炎症に対する治療効果の研究も進んでいます。

 

体は全部つながっていますから、コスメなどで表面的にケアするだけでは足りません。体の内部から綺麗にするには、悪玉の活性酸素を除去することが大切です。現在は水素水やサプリメント、水素ガス吸入器、水素入浴剤などさまざまな水素関連グッズがあります。自分のライフスタイルに合った方法とアイテムで、水素を生活に取り入れてみてくださいね。