先日、ビタミンD補給により子どものアトピー性皮膚炎の症状が緩和したという研究結果が発表されました。この研究は「Pharmacology Research&Perspectives」に掲載されているもので、重度のアトピー性皮膚炎を持つ小児86人を対象に実施されたもの。アトピー性皮膚炎の標準治療(局所1%ヒドロコルチゾンクリームの塗布)に加え、ビタミンD3 1600IU/日またはプラセボの2グループに分け、12週間毎日、経口投与して症状緩和効果を試験しました。これまでの研究では、軽度~中等度のアトピー性皮膚炎へのビタミンDの効果が示唆されていましたが、今回の研究の結果、ビタミンDは重度のアトピー性皮膚炎へも効果があることが示されたそうです。

 

なお、ビタミンDは日光(紫外線)に当たることにより皮膚で合成されます。紫外線の浴びすぎは問題ですが、まったく浴びないのも問題です。すべてを体内生成する場合に必要な日光浴時間は、紫外線の弱い12月の正午頃であれば那覇で8分、つくばで22分、札幌で76分(日本ビタミン学会の機関誌「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」掲載)。札幌ではなかなか難しいかもしれませんが、関東であればすぐですね。紫外線による肌ダメージを受けないように顔にはしっかりと対策し、手のひらや腕・足などを日光に当てるなど工夫してください。

ビタミンDを食事やサプリメントなどでしっかり摂取+日光浴で、美しい肌と健康な体を維持しましょう。

ビタミンDはもともとカルシウムなどのバランスを整えたり、骨の健康を維持したりするために働く栄養素。最近ではがんや糖尿病、免疫力アップ、妊活などの各対策に有用だと言われ、摂取の重要性について周知され始めています。ビタミンDは食事から摂ることができますが、必要十分な量を摂取するのは困難とのこと。そこでサプリメントなどで補助することで必要なビタミンDを補うことができます。