あなたはこんなCMを見たことはありませんか?

紹介したものは俳優の阿部博さんが登場するサンスターさんのCMです。

「歯周病菌は歯茎細胞の中にも侵入していた」という何とも恐ろしいことを言っていますよね。

 

2017年の厚生労働省のデータによると、歯を失う最大の原因は「歯周病」であると公表しており、歯周病による歯の欠損が起こることで、口の周りの筋力の低下、咀嚼や嚥下機能障害、ADLの低下が起こると言われています。

 

歯周病とはプラーク(歯垢)つまり細菌の塊によって引き起こされる炎症反応です。この歯周病菌が、知らぬ間に血管を通じて全身に広がり「心臓病」「肺炎」「糖尿病」のリスクを高めると言われています。

さらに2018年、横浜市立大学附属病院の研究チームが「歯周病と大腸癌の関与」について発表しました。Fusobacterium nucleatum(フソバクテリウム・ヌクレアタム)という歯周病に関与する口腔内の常在菌が大腸に移行、炎症を引き起こした結果、発癌性を高めるリスクがあると報告。研究の中で歯周病の治療により便中の細菌(フソバクテリウム・ヌクレアタム)が低下することも明らかにしています。

 

このように歯周病は、全身の健康に影響すること、また予防することで様々な疾病のリスクを低下させることにもつながります。歯周病に対するケアとして、毎日の歯磨きと定期的な歯科検診によるプラーク(歯垢)の除去が推奨されております。またプラークによる炎症反応を抑制することで、歯周病の悪化を防ぐことも可能です。

 

タキシフォリンはラットを使った実験で、歯周炎症を減少させることが報告されています。( Aysan Lektemur Alpan, Arch Oral Biol. 2020 Sep; 117: I 04823.)

今からしっかり口腔ケアをして、何歳になっても健やかに暮らせるようにしていきたいですね。

 

【参考】

日本臨床歯周病学会「歯周病とは?」歯周病ってどんな病気?(原因・進行過程)(2022.06.09)

厚生労働省「健康日本21」歯の健康(2022.06.09)

横浜市立大学「ニュース一覧」歯周病の治療が、大腸がんの病態に関連する細菌Fusobacterium nucleatumの動向に影響することを発見(2022.6.09)