弊社の取り扱うタキシフォリンは、シベリア・タイガに自生するシベリアカラマツから抽出したものです。このカラマツにもたくさんの種類があり、それぞれに特徴が異なります。
日本の固有種であるカラマツ(Larix kaempferi/Japanese larch)は、北海道や東北、長野県など東日本で広く植林され、高さ20メートル以上にもなります。一般的に針葉樹は常緑樹で、一年中葉を落とさず緑を保ち続けますが、カラマツは漢字で「落葉松」と書くように晩秋には柔らかな針状の葉が黄葉し、散り落ちるのが特徴です。
国内でも人気の景勝地である長野県・上高地には、天然のカラマツ林が広がり、多くの人々が訪れます。以前のコラムにも書いたように、ロシア人の心の原風景と同じく、カラマツのある風景は日本人にも愛されているのです。
のカラマツは日陰では育たず常に陽光が必要ではあるものの、寒さへの耐性があり、寒冷地に自生します。タキシフォリンの素となるシベリアカラマツは100℃近い寒暖差にも耐えますが、日本のカラマツも同じように寒さには強いのがポイントのようですね。
カラマツには「ヤニ」と呼ばれる樹脂が豊富で、この「ヤニ」に防腐・防虫効果があるため、屋外使用でも耐久性が高い建材として重宝されています。またこの「ヤニ」のコーティング作用で、年を重ねるごとに色が赤みがかり、“味”が出てくるとのこと。特に外壁材としての人気が高まっているようです。
さて、世界にはさまざなカラマツがあります。アメリカカラマツ、ヨーロッパカラマツ、シベリアカラマツ、グイマツ、ヒマラヤカラマツ……と書き出したらキリがありません。色や松ぼっくりの大きさなどに個性がありますが、やはり木材として使用されることがほとんどのようです。
日本のカラマツは近年、技術の進化とともに粘りや強度などその特性を活かし、大型建造物にも使われるようになりました。2020年東京五輪のメインスタジアムとなる「新国立競技場」の屋根にも、カラマツ材が使用されています。改めて見直されるカラマツ。この勢いにあやかり、カラマツ抽出物「タキシフォリン」も飛躍の年になることを願います。